せいろを買おうか迷ったとき、こんな不安はありませんか。
「蒸し板も一緒に買わないと、うまく蒸せない気がする」
「蒸し板がないなら、耐熱皿やアルミホイルで代用すればいいのかな」
ネットで調べると、蒸し板や代用品の紹介ばかりが目に入ります。でも実は、鍋とせいろのサイズさえ合えば、どちらも必要ありません。
僕はホテルの中華料理店で働き、専門学校でも中華を学んだ元中華料理人です。今は給食の現場で、現役の調理師として働いています。
この記事では、30cmの中華鍋と27cmの竹せいろを使い、蒸し板なしで実際に蒸してみた結果をお伝えします。
読み終えれば、蒸し板を買うかどうか、迷わず判断できるようになります。
結論から言うと、鍋の形に合ったサイズさえ選べば、蒸し板も代用品もいりません。
せいろの蒸し板は、買う前に一度立ち止まってほしい
せいろを買おうとすると、多くのサイトで蒸し板も一緒にすすめられます。
なくても本当に大丈夫なのか。僕自身も検証を始める前は半信半疑でした。
まずは、ネット上の情報がなぜ蒸し板ありきになっているのか、整理してみます。
ネットの情報が「蒸し板は必須」に偏っている理由
せいろの使い方を調べると、上位の記事はほとんど代用品の紹介に終始しています。
耐熱皿を逆さに置く、金属ボウルをかませる、アルミホイルで底上げする。おもにこの3つです。

せいろ買おうと思って調べたら、蒸し板も要るって書いてあって。結局いくらかかるの?って不安になった
かーべのような不安を持つ人は多いと思います。僕も最初はそう感じました。
ただ、代用品を紹介する記事には、ひとつ共通点があります。鍋とせいろのサイズが最初から合っている前提を、あまり検討していない点です。
実は、鍋の形で答えが変わります
結論を先に言うと、鍋とせいろのサイズさえ最初から合っていれば、蒸し板も代用品もいりません。
ただし、このサイズの合わせ方は、鍋の形によって変わります。

道具の話は、前提が変わると答えも変わる。鍋の形を見ないでサイズだけ語っても意味がないんだよ
料理長が言うとおり、フライパンと中華鍋では、正解となるサイズが真逆になります。
詳しい選び方は、次の章で具体的にお伝えします。
フライパンと中華鍋で、せいろのサイズ選びは真逆になる
鍋の形が変われば、せいろのサイズ選びも変わります。
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいポイントです。
フライパンは縁に乗せる。27cmの鍋で確かめた
僕の自宅には、27cmのフライパンもあります。同じ27cmのせいろを乗せてみました。

結果は、鍋のフチにちょうど乗りました。中華鍋のように沈み込むことはありません。
フライパンや寸胴鍋の壁は、中華鍋のようなカーブがなく、急に立ち上がっています。
逆に、鍋より小さいせいろを選ぶと、途中で引っかからず底まで沈んでしまいます。
壁がまっすぐな鍋では、鍋の外径と同じくらいのせいろを選ぶ。
蒸し板を挟んでも、問題なく安定しました。

さらに、空蒸しで蒸気の上がり方も確かめました。

湯気はしっかり立ちのぼり、せいろの底に焦げは付きませんでした。

中華鍋とは真逆の考え方だけど、フライパンでもちゃんと蒸気は上がったよ
今回試したのは、せいろを乗せた状態と空蒸しまでです。食材を蒸しての検証は、僕自身はしていません。

私はこの後、蒸し板なしで蒸してみたよ。じゃがいも、さつまいも、キャベツ、玉ねぎ、豚肉、ウインナー。安定してたし、焦げも付かなかった
これだけの品目を一度に蒸しても安定した点は、僕にとっても参考になりました。蒸し時間までは記録していませんが、安定と焦げ防止については、僕の検証と同じ結果です。
中華鍋は「内側にはめる」から、せいろが小さい方がいい

一方、中華鍋は底に向かってすり鉢状にカーブしています。
鍋の内径より2〜3cm小さいせいろを選ぶと、鍋の中段でカチッと止まります。
たとえば、27cmの中華鍋なら24cmのせいろ、30cmの中華鍋なら27cmのせいろです。
この関係は、今回の検証でも確かめられました。詳しくは次の章でお伝えします。
中華鍋がすり鉢状にカーブしているのは、コンロの火を鍋底で受け止め、その熱を鍋肌全体に伝えるためです。
この形が、蒸し物でも効いてきます。せいろの側面を鍋肌がしっかり支えてくれるので、傾いたり浮いたりしません。

炒め物のための形が、蒸し物にもそのまま活きるんだ。中華鍋って、実はよくできてるんだよ
早見表|鍋の種類別・せいろのサイズ選び

ここまでの内容を表にまとめます。
| 鍋のタイプ | 壁の形状 | せいろのサイズ目安 |
|---|---|---|
| 中華鍋 | すり鉢状(傾斜) | 鍋の内径より2〜3cm小さい |
| フライパン・寸胴鍋 | 垂直 | 鍋の外径と同じくらい |
※フライパンは、27cmの鍋に27cmのせいろで確かめました。寸胴鍋は未検証のため、一般的な目安として載せています。

同じ27cmのせいろでも、フライパンに乗せるか中華鍋に乗せるかで意味が変わるんだ
30cm中華鍋に27cmせいろを直接のせてみた
ここからは、実際に検証した結果をお伝えします。
使ったのは、山田工業所の中華鍋30cmと、AUFDOPFの竹せいろ27cmです。
どの位置で止まるか、実際に置いて確かめた
まず、中華鍋にせいろをそのまま乗せてみました。
結果は、鍋のフチから約3cm沈んだ位置で止まりました。
すり鉢状の鍋肌に、せいろの側面がしっかり寄りかかる形です。
手で揺らしても、ぐらつきはありません。

現場では、道具を置いたらまず揺らして安定を確かめます。今回も同じ手順で確認しました。

置いて、揺らす。これだけで、その日使えるかどうかが分かるんだ
中華鍋のほうは、空焼きから初回調理まで別記事にまとめています。
山田工業所の中華鍋をプロ調理師が正直レビュー。30cmを選んだ理由と使い始めの話
同じサイズ感を、別の鍋でも確かめてみました。
ニトリの鉄炒め鍋(実測で口径約30.3cm)にも、27cmのせいろを置いてみます。
山田工業所の中華鍋と同じように、鍋の中段で止まりました。

メーカーが違っても、30cmクラスの中華鍋なら同じ関係が成り立ちそうです。この後の実食は、引き続き山田工業所の中華鍋で進めます。
ニトリの鉄炒め鍋は約1年使い込んでいます。1,990円の実力は、こちらで正直に書きました。
ニトリの中華鍋、買って後悔する?しない?現役調理師が約1年使って答えます
せいろの底とお湯の距離を確かめる
次に気になるのが、せいろの底がお湯に浸からないかです。
目視では、水面からせいろの底まで指2本分ほど離れていました。
これなら、沸騰した湯がせいろの底に直接触れる心配はありません。

「蒸し板なしだと水に浸かる」という不安は、少なくとも今回の組み合わせでは当たりませんでした。
- 鍋のフチからの沈み込み:約3cm
- せいろの底とお湯の距離:目視で指2本分ほど
蒸してみた仕上がりと、湯気の立ち方
いよいよ、実際に食材を蒸してみます。
用意したのは、市販のシュウマイと小籠包です。

鍋の湯をしっかり沸騰させ、湯気が上がった状態でせいろを乗せます。
火加減は中火。蓋をして、7〜8分ほど蒸しました。
途中、竹串をシュウマイに刺して、火の通りを確認しました。

蓋を開けた瞬間、木の香りと湯気がふわっと立ちのぼりました。
シュウマイの表面はつやつやとして、皮も破れていません。
小籠包も、皮がべたつかず、ふっくらとした仕上がりでした。


え、思ったよりちゃんと蒸せてる!蒸し板なしでこれなら十分じゃない?
同じ組み合わせに、蒸し板を挟んでみた
次は、同じ中華鍋とせいろの組み合わせに、蒸し板を挟んで検証します。
使用したのは、QUBXDUBYのステンレス蒸し板30cmです。
丸底の中華鍋に、平らな蒸し板は乗るのか
今回使った蒸し板は、板厚約2mmのステンレス製です。
外周に丸く巻いた縁があり、そのすぐ内側に溝が一周しています。

巻き縁の内側には、せいろがすっぽりハマりました。せいろが横にずれにくくなっています。
蒸し板自体は、中華鍋のフチに全体がちょうど乗る大きさでした。

丸底の鍋に対して、蒸し板の面は平らです。支えているのは、鍋のフチだけになります。
それでも、せいろを乗せて揺らしてみると、ぐらつきはありませんでした。

蒸し板だけだと鍋にぴったりつくわけじゃない。でもせいろを乗せると、ちゃんと安定するんだよ
対応表の上限「27cm」はぎりぎり成立するか
蒸し板のメーカー公表値を確認しておきます。
対応する鍋は27.3〜30cm、対応するせいろは16〜27cmとされています。
今回使った中華鍋は実測約30cm、せいろは27cm。どちらも公表値の上限とほぼ同じサイズでした。
それでも、実際に使ってみたところ、問題なく乗りました。

ニトリの鉄炒め鍋でも、蒸し板を試してみました。

蒸し板は、鍋のフチにきちんと乗りました。

せいろを重ねても、揺らしてぐらつくことはありません。
実際に、じゃがいもを蒸してみました。

皮つきのまま並べて、竹串がすっと通るまで蒸します。
蒸し上がりにバターをのせれば、じゃがバターです。茹でるのと違って、水っぽくなりません。

ほくほくで味が濃い!茹でたのと全然ちがうね

ニトリの鍋でも、蒸し板を挟んでちゃんと安定した。鍋のメーカーより、サイズの相性のほうが大事なんだね
※対応範囲の上限ぎりぎりのサイズでも使えた、という一例です。すべての組み合わせで同じ結果になるとは限らないため、購入前は必ずご自身の鍋のサイズをご確認ください。
蒸し板ありとなし、どちらが良かったか

蒸し板を使うと、何が変わるのか。実際に使ってみて感じた、2つの違いをお伝えします。
ひとつは、湯の量です。
蒸し板があると、せいろが約3cm沈まない分、鍋にお湯を多く張れます。長く蒸す料理では、この差が効いてきます。
もうひとつは、せいろの取り外しやすさです。
蒸し板なしだと、せいろが鍋の中に約3cm沈み込みます。持ち上げるとき、熱くなった鍋のフチに手が近づきます。
蒸し板ありだと、せいろが鍋のフチとほぼ同じ高さです。手を鍋の内側まで入れずに持ち上げられました。


道具は足せば良くなるってものじゃない。ただ、『外しやすさ』みたいな地味な差が出ることもあるんだよ
今回分かったのは、蒸し板が「湯の量」と「取り外しやすさ」に余裕を生む道具だということです。
プロの厨房では、蒸し板の話が出てこない
ここまで、家庭での使い方をお伝えしてきました。
少し視点を変えて、プロの現場ではどうだったのか、僕自身の経験をお話しします。
ホテル中華では専用の蒸し台を使っていた

僕が働いていたホテルの中華料理店には、専用の蒸し台がありました。
常に強烈な蒸気を上げ続ける設備で、家庭の蒸し板のような部品は使いません。
宴会用の白身魚の姿蒸しには、巨大な角せいろを使います。皿ごとそのまま蒸し上げるためです。
シュウマイや小籠包のような点心には、小さな丸せいろを使い分けていました。
料理ごとに専用のせいろを揃えているので、蒸し板でサイズを合わせるという発想自体が出てきません。
現場で蒸し板の話題が出ることは、ほとんどありませんでした。

点心用と大皿用、せいろのサイズも形も全部違う。蒸し板で調整する必要が、そもそもなかったんだよ
専門学校でも、中華鍋に直接せいろを置いていた
調理師専門学校で中華を学んでいたときのことも振り返ってみます。
※以下は記憶に基づく話です。
中華鍋に直接せいろを置いて蒸していた記憶があります。
蒸し板を使った記憶は、正直あまり残っていません。

はっきり覚えているわけじゃないんだけど、蒸し板を使った記憶はあまりないんだよね
2つの現場を振り返ると、蒸し板で調整する場面はほとんどありませんでした。
サイズが最初から合った道具を使うか、鍋に直接置くか。
プロはこのどちらかが多かったように思います。
火加減は中火で十分だった
蒸し板なしで気になるのが、火加減です。
側面が直火にさらされて、焦げてしまわないか。ここも実際に検証しました。
せいろが3cm沈むから、側面は炎にさらされない
中華鍋に直接せいろを置くと、約3cm沈み込みます。
この沈み込みが、実は焦げを防ぐポイントになっていました。
せいろの側面は鍋肌に囲まれていて、直火が直接当たる位置にありません。
蒸し終えたあと、せいろの底を確認しましたが、焦げはまったくありませんでした。


鍋肌がせいろの周りをぐるっと囲んでくれるから、炎が横から直接は当たらないんだ
焦げにくかった理由は、もうひとつあります。
せいろは、蒸す直前に全体を水で濡らしてから使いました。
木が水分を含んでいると、焦げにくくなります。
なお、せいろに付属していた説明書にも、気になる一文がありました。
蒸籠の縁が焦げるのを防ぐため、鍋の中に水が少なくなった時にお湯を入れるのを忘れないこと(メーカー説明書より)
メーカー自身も、焦げの可能性には触れています。今回焦げなかったのは、湯を切らさなかったことと、せいろが濡れていたことも大きいと考えられます。
これは、せいろに付属していた説明書の指示とも一致します。現場の習慣と、メーカーの指示が同じことを言っていました。
20分以上かける生地物には、マーラーカオもあります。ホテルの現場で作っていた本格レシピは、別記事にまとめています。
【ホテル直伝】本格マーラーカオの作り方|せいろで蒸す「究極のふわふわ」中華蒸しパンレシピ
蒸気は100℃より上がらない。大事なのは量

「中火で本当に大丈夫なのか、強火にした方が早く火が通るのでは」と思うかもしれません。
でも、これは正確ではありません。
蒸気は常圧では100℃が上限で、強火にしても温度はそれ以上に上がりません。
強火の意味は、温度を上げることではなく、蒸気の量を確保することにあります。

強火にすれば熱くなる、と思いがちだけど、蒸気の温度は変わらないんだ。大事なのは、湯気が途切れないかどうかだよ
今回は中火で、7〜8分のあいだ湯気が途切れることはありませんでした。
シュウマイも小籠包も、しっかり火が通っていました。
長く蒸すときは、湯の量が効いてくる
中火で十分だったとはいえ、蒸し板ありの場合にも触れておきます。
先ほど触れたとおり、蒸し板を挟むとせいろが沈まないぶん、湯を多く張れます。
20分以上かかる料理や、生地物を蒸すときは、この湯量の差が効いてきます。
湯が少なくなってきたら、必ず熱湯を足すのがポイントです。
水を足すと、鍋の温度が下がって蒸気が一時的に止まってしまいます。

蒸し物は蒸気の量が勝負なんだ。湯を足すときは、必ず熱湯を使うこと
これは、せいろに付属していた説明書の指示とも一致します。現場の習慣と、メーカーの指示が同じことを言っていました。
それでも蒸し板が必要になるケース
ここまで、蒸し板なしでも十分だったという話をしてきました。
ただ、すべての人に「蒸し板は不要」とは言えません。ここでは、蒸し板があった方がいいケースを整理します。
小さいせいろを、大きい鍋で使いたいとき
中華鍋に直接せいろを置く場合、サイズの組み合わせは鍋によって決まります。
30cmの中華鍋なら27cmのせいろ、という具合です。
「本当は21cmの小さいせいろを使いたいのに、鍋が大きくて合わない」ということもあると思います。
蒸し板があれば、鍋のサイズに縛られず、好きなせいろのサイズを選べます。
作りたい量や人数に合わせてせいろを選びたい方には、蒸し板が向いています。
18cmと21cmの使い分けや、蒸し板のサイズの選び方は、せいろの基本をまとめた記事で詳しく解説しています。
中華鍋×せいろは最強!蒸し板の活用と失敗しないサイズ選びをプロが解説
フライパンとせいろのサイズが合わないとき
先ほどお伝えした通り、フライパンにもせいろは乗ります。ただし、鍋の外径に近いサイズが必要です。
手持ちのせいろが鍋より小さいと、フチに乗らず沈んでしまいます。
蒸し板を挟めば、せいろのサイズに関わらず安定して置けます。
サイズが合わないときは、蒸し板を選択肢に入れてみてください。
なお、蒸し料理をきっかけに中華鍋が気になった方は、フライパンとの違いもまとめています。
▶フライパンで作る中華料理に限界を感じたら|中華鍋との違いとその理由
焦げ付きがどうしても心配なとき
今回の検証では焦げませんでしたが、それでも不安が残る方もいると思います。
1,000円台で不安が消えるなら、安い買い物だと思います。
蒸し板は決して高い道具ではありません。心配な気持ちを抱えたまま使うより、安心して使える方を選ぶのも、ひとつの判断だと思います。

不安なまま使うより、少し足すだけで安心できるなら、私は買っちゃうかも
長時間蒸すとき
前の章でもお伝えした通り、20分以上かかる料理や生地物を蒸すときは、蒸し板があることで湯量に余裕が生まれます。
長く蒸す機会が多い方は、この点も選ぶ基準にしてみてください。
耐熱皿やアルミホイルでの代用を、僕がすすめない理由
ここまで紹介してきたように、ネット上には耐熱皿やアルミホイルを使った代用方法も数多く紹介されています。
ただ、僕自身はこうした代用品をおすすめしていません。理由をお伝えします。
厨房での経験から、ひとつ大事にしている考え方があります。
安定していないものの上で、火や熱湯を扱わないという鉄則です。
耐熱皿を逆さに置く、金属ボウルをかませる。どちらも、鍋とのサイズがぴったり合う保証がありません。
わずかな隙間があれば、加熱中にずれたり、傾いたりする可能性があります。
熱湯を張った鍋の上で不安定な状態が続くのは、やけどのリスクにつながります。

工夫はいいことだけど、火と熱湯を扱う場面では安定が最優先だよ
料理長の言うとおり、工夫すること自体は悪いことではありません。
ただ、身近なもので代用するより、最初からサイズの合う道具を選ぶ方が、結果として安全で手間もかかりません。
今回の検証でお伝えしたように、中華鍋となら、鍋のサイズに合わせてせいろを選ぶだけで、代用品なしでも十分に使えます。
蒸し板を使う場合も、専用に作られた道具なので、耐熱皿やアルミホイルより安定して使えます。
今回使った竹せいろと蒸し板
ここで、今回の検証で実際に使った道具を紹介します。
AUFDOPF 竹セイロ27cm|選んだ理由と使ってみた印象
選んだのは、AUFDOPFの竹セイロ27cmです。
決め手は、本体2個と蓋のセットで、価格に対して内容が充実していたことです。
レビューの評価も、悪くない印象でした。
箱を開けると、専用のクッキングシートが100枚入っていました。


ふたを開けた瞬間、竹のいい香りがふわっと広がりました。
天然素材ならではの香りに、届いてすぐ気分が上がりました。
手に取ると質感もしっかりしていて、編み目や側面にゆがみや割れは見当たりませんでした。

せいろって、届いた時点でこんなにいい香りするんだ
届いたばかりの竹せいろは、そのまま使い始めるわけにはいきません。竹せいろの使い方の第一歩となる慣らし方は、後ほど詳しくお伝えします。
なぜ杉ではなく竹を選んだのか
せいろの素材には、主に杉と竹があります。
竹は香りが穏やかで、杉は香りが強いのが特徴です。
ここで言う香りは、蒸したときに食材へ移る香りのことです。せいろ自体からは、竹でもしっかり木の香りがします。
シュウマイや小籠包のように、食材そのものの風味を楽しみたい料理には、香りが主張しすぎない竹が向いていると感じました。
一方、白身魚の姿蒸しや温野菜のように、香り自体をごちそうにしたい料理もあります。
こうした料理には、杉の力強い香りが合うという声もあります。
せいろの杉と竹、どちらが正解というわけではありません。何を蒸すかで選んでみてください。

僕は普段づかいの点心が多いから竹を選んだよ。強い香りをつけたい料理なら、杉も試してみたいと思ってる
QUBXDUBY ステンレス蒸し板30cm|正直な使用感
蒸し板は、QUBXDUBYのステンレス蒸し板30cmを使いました。
執筆時点で、評価4.1・405件のレビューが集まっている商品です。
板厚は約2mm、縁の立ち上がりは約0.5cm。どちらも実際に測った数値です。
手に取った印象も、しっかりした厚みがありました。
対応する鍋は27.3〜30cm、対応するせいろは16〜27cmとされています。
今回の組み合わせは、鍋・せいろともに対応範囲の上限に近いサイズでしたが、問題なく使えました。

薄すぎず、しっかりした作りだったよ。この価格帯なら十分だと思う
竹せいろの使い始めと、日々の手入れ
届いたばかりの竹せいろは、すぐには使えません。
説明書に沿って、使い始めの手順を踏んでいきます。
説明書どおりに使い始めてみた
付属の説明書には、こう書かれていました。
- 新品の蒸籠は使う前に3時間ほど冷水・ぬるま湯につけ置きし、食器洗いスポンジで軽く洗う
- 鍋で30分蒸らし、蒸し終わったら内側と外側に食用油を塗る
- 風通しのいい場所で乾燥させてから使用する(メーカー説明書より抜粋)

正直に書きます。
3時間のつけ置きは、家庭のシンクでは現実的に難しく、今回は行いませんでした。
シンクを3時間も占領するわけにはいかず、スポンジで軽く水洗いするだけにとどめています。


つけ置きが不要というわけじゃないよ。僕の場合は、家のシンク事情でできなかった、というだけの話なんだ
説明書にある「30分蒸らし」は、中身を入れずに蒸す空蒸しのことです。
空蒸しは、説明書どおり30分行いました。このときは蒸し板を使っています。
蒸している間、木のいい香りが立ちのぼりました。
空蒸しのあとは、内側と外側に食用油を塗ります。
キッチンペーパーにサラダ油を染み込ませて塗り広げましたが、思ったより油の伸びが悪く、使う量が多くなりました。

色の変化はほとんどなく、風通しのいい場所に置いておくと、すぐに乾きました。
油を塗る手順は、僕が働いてきた現場では見た記憶がありません。ただ、メーカーが推奨している手順なので、そのまま試してみました。

ホテルの厨房でも、木の道具に油を塗る習慣はなかったね。ただ、これは製品ごとの指示に従うのが一番安心だよ
天然素材ならではの個体差とのつき合い方
竹や杉のせいろは、ひとつずつ天然素材から作られています。
編み目の詰まり方や色味に、多少の個体差が出ることもあると言われています。
今回届いた個体には、気になるゆがみや色ムラはありませんでした。
ただ、これは今回の1つの個体での話です。すべての商品が同じとは限りません。
天然素材のせいろを長持ちさせるうえで、僕が一番大事だと感じているのは、乾燥です。
洗ったあとに濡れたまま放置すると、カビや傷みの原因になります。
使用後は必ず風通しのいい場所で、しっかり乾かしてから収納してください。

天然素材だから多少の個体差はある。でも、ちゃんと乾かす習慣さえ守れば、そこまで神経質にならなくて大丈夫だよ
まとめ|中華鍋があるなら、まずは蒸し板なしで試してほしい
ここまで、蒸し板なしでせいろが使えるかどうかを検証してきました。
最後に、内容を振り返ります。
30cmの中華鍋に27cmの竹せいろを直接置くと、約3cm沈み込んだ位置で安定しました。
焦げもなく、シュウマイも小籠包も、しっかり蒸し上がりました。
火加減も、7〜8分の蒸し時間なら中火で十分でした。蒸気が途切れなければ、強火にする必要はありません。
鍋の内径より2〜3cm小さいせいろを選ぶ。この一点さえ押さえれば、中華鍋なら蒸し板も代用品もいりません。
もちろん、蒸し板があると便利な場面もあります。
好きなサイズのせいろを使いたいとき、フライパンとせいろのサイズが合わないとき、長時間蒸したいとき。
こうした場合は、蒸し板を選択肢に入れてみてください。

もし今回の組み合わせが合わなくても、蒸し板は後から買い足せる。まずは手持ちの中華鍋で試してみて、必要になったら揃えればいいと思うよ
まずは、今ある中華鍋に、ひとまわり小さいせいろを乗せてみてください。
それだけで、蒸し料理はぐっと身近になります。

思ったよりちゃんと蒸せてたね。これなら、うちはもう蒸し板いらないかも
■ 本格中華を極める3つのロードマップ
ここまで読んでいただきありがとうございます!
あなたの「もっと上達したい」に合わせて、3つの道を用意しました。
①【🎓理論】失敗しない理屈を学びたい
②【😋実践】プロの味を今すぐ再現したい
③【🔪道具】形から入って、料理の質を底上げする





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