「インテリアに合う黒いコンロを探してたら、このコンロに出会ったんです」
そんな理由でパロマ「PA-A64WCK-L」を選んだのが、今回レビューを提供してくれたnonさん。購入のきっかけはデザイン重視で、機能にはそこまで期待していなかったそうです。
でも、3年使った今の感想はこうでした。「買って良かったと思っています」。
天板の汚れはサッと拭くだけで落ちる。左バーナーは強すぎるくらいの火力がある。揚げ物の温度調節が思った以上に便利——。そんなリアルな声と、実際に使い込んだ写真を今回たっぷり提供してもらいました。
僕自身はこのコンロを使ったことがありません。だからこそ、体験者の言葉をそのまま届けつつ、現役調理師としてスペックの意味を正直に読み解いていきます。
「自分のキッチンに合うかどうか」、この記事を読めばきっと判断できると思いますよ。
PA-A64WCK-Lってどんなコンロ?
基本スペックと特徴
まず、このコンロのスペックをざっくり整理しておきます。
型番の「PA-A64WCK-L」。末尾の「L」は左強火力を意味していて、右側に壁があるキッチン向けのモデルです。
PA-A64WCK-L 基本スペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 幅 | 59.5cm |
| 奥行 | 49.6cm |
| 高さ | 18.3cm |
| 重量 | 約16.95kg |
| 天板素材 | ハイパーガラスコートトップ |
| 強火力バーナー(左) | 4.20kW |
| 標準バーナー(右) | 2.95kW |
| グリル | 水なし両面焼き・2.02kW |
| 温度キープ | 140〜200℃・10℃刻み7段階 |
| コンロタイマー | 1〜99分 |
| グリルタイマー | 1〜15分 |
| 五徳 | 3点止め・幅185mm |
| 点火方式 | プッシュ式 |
| 市場実勢価格 | 44,800円〜 |
見た目はオールブラックのガラストップ。フラットな天板にシルバーの五徳が映えて、キッチンに置くだけで一気に引き締まります。
機能面では温度キープ・炊飯・煮込み・湯沸かしのオート調理と、水なし両面焼きグリルを搭載。「ほったらかし調理」が得意なコンロです。
「機能が多くて使いこなせるか不安」という方もいると思いますが、nonさんいわく「よく使う機能はボタンを押すだけで簡単」とのこと。普段使いのハードルはそれほど高くありません。

型番末尾の「L」と「R」は強火力バーナーの位置を表してるよ。壁側に強火力が来ないように、キッチンの左右をよく確認して選んでね
※PA-A64WCK-Lは現在流通在庫のみとなっています。同シリーズの現行モデルはPA-A66WCKです。基本スペックはほぼ同等で、グリル排気口カバーがさらに薄くなり天板が広くなっています。ガス種と強火力の向き(L/R)を必ず確認してから選んでください。
都市ガス専用はこちらから
パロマ ガスコンロ PA-A66WCK 【左強火力バーナー/都市ガス12A/13A専用】他のパロマモデルとどう違う?
「パロマの他のモデルと何が違うの?」という疑問に答えておきます。
同じパロマの「PA-S76B」(56cm・ホーロー天板)と比べると、違いは大きく4つです。
| 比較項目 | PA-A64WCK-L(本機) | PA-S76B |
|---|---|---|
| 幅 | 59.5cm | 56cm |
| 天板素材 | ハイパーガラスコートトップ | ホーロー |
| グリル | 水なし両面焼き | 水なし片面焼き |
| 温度調節 | 140〜200℃・7段階 | なし |
| 市場実勢価格 | 44,800円〜 | 20,000円前後 |
一番の違いは「両面焼きグリル」と「温度調節機能」の有無です。
グリルをよく使う人、揚げ物の油温管理を楽にしたい人にとって、この差は価格差以上の価値があります。逆に「炒め物メインで、グリルはほぼ使わない」という人なら、PA-S76Bで十分かもしれません。

2万円の差って結構大きいけど、グリルと温度調節がついてくるなら納得かも。魚をよく焼くならやっぱり両面焼きのほうが楽だよね

「グリルは週2回以上使う」「揚げ物の温度が毎回不安」という人なら、4万円台のこのモデルを選ぶ価値は十分あると思うよ
「まずは2万円台で試してみたい」という方には、僕が4年間実際に使い続けているパロマのコンパクトモデルもあります。同じ4.2kWの強火力で、56cmキッチンでも使いやすい一台です。
現役調理師が4年使ったガスコンロをレビュー!強火力・掃除のしやすさ・コスパ最強の理由
3年使ってわかったメリット

黒いガラストップは「拭くだけ」で本当にキレイになる
3年間使い続けて、nonさんが真っ先に挙げたメリットがこれでした。
「天板に油が跳ねたり、汚れがついてもさっと拭けてすぐ取れる」
中華鍋を振れば油は飛び散ります。炒め物のたびに天板が汚れるのは避けられません。それでも、このコンロは布巾でサッと一拭きするだけで汚れが落ちるそうです。

その秘密は「ハイパーガラスコートトップ」と「ツインシールド構造」の組み合わせにあります。
ガラスコートを施したフラットな天板は、油汚れが染み込みにくく、サッと拭き取れる表面になっています。さらにバーナー周りにパッキンを装着したツインシールド構造により、煮こぼれが内部に入り込む隙間がありません。
ツインシールド構造とは?
バーナー周りにパッキンを装着し、吹きこぼれや油汚れがコンロ内部へ侵入するのを防ぐ構造のこと。隙間がないため、天板を拭くだけで掃除が完結します。
3年経った今もガラストップのツヤが残っているのは、この構造のおかげでもあります。

毎日料理するとどうしても汚れるけど、拭くだけで終わるなら続けられそう!ガラストップって割れそうで怖いイメージがあったけど、3年使えてるなら安心だね

ガラスコートは確かに強い衝撃には弱い面もある。重い鍋を落とすのだけは気をつけてね。普段使いで割れることはまずないけど、念のため
左バーナーは「強すぎるくらい」の火力
nonさんの言葉をそのまま借ります。
「左は火力が強すぎるくらいで、ホットケーキなど、じっくり火を通したいものを料理しようとすると正面だけ焦げてしまうので、とろ火で調理しています」
これ、実は火力が強いコンロの典型的な特徴なんです。

左バーナーの火力は4.20kW。標準的なバーナー(約2.95kW)の約1.4倍に相当します。炒め物で強火をかけると、鍋全体に一気に熱が回ります。
nonさんいわく、炒め物の仕上がりは「とても良い」とのこと。強火でサッと仕上げる野菜炒めや、水分を飛ばしてパラパラに仕上げるチャーハンには、この火力は大きな武器になります。
一方で、ホットケーキやじっくり煮込む料理には向かない。「とろ火で調理している」という正直な声も、この火力の強さを物語っています。
左右バーナーの使い分けイメージ
- 左(4.20kW):
炒め物・チャーハン・揚げ物・強火が必要な料理 - 右(2.95kW):
煮込み・じっくり焼く料理・火加減が繊細な料理

強火力バーナーでホットケーキを焼こうとすると焦げるのは当然なんだ。プロの現場でも、火力の強いバーナーと弱いバーナーを料理によって使い分けるのは基本中の基本。左右で火力が違うのは、むしろ正しい設計だよ
温度調節機能が揚げ物を変えた

nonさんが「重宝している」と語っていた機能のひとつが、左バーナーの温度調節機能です。
「140→160→180℃などと段階的に調節ができ、指定した温度になったらピピッと音が鳴って教えてくれる」

設定できる温度は140・150・160・170・180・190・200℃の7段階。10℃刻みで細かく指定できます。
「揚げ物の適温になったらお知らせ」という機能は、料理に慣れていない人にとって特に心強い機能です。油の温度を目で見て判断するのは、実はプロでも難しい。菜箸を入れて泡の状態を見る方法はありますが、それでも正確な温度は分かりません。
温度センサーが自動で管理してくれることで、揚げ物の「なんとなく感」がなくなります。

油の温度管理って、実は料理の中でもかなり難しい作業なんだ。プロの厨房でも温度計を使うくらい。それをボタン一つで管理できるのは、家庭では本当にありがたい機能だよ

ピピッと鳴るまで他の作業ができるのが嬉しい!揚げ物って油から目が離せなくて疲れるけど、これなら楽になりそうだね

油の温度管理は、新人が一番苦労するところだ。俺も修業時代、天ぷら油の温度を何度も外して怒られたよ。センサーに頼れるなら、迷わず頼っていい
水なし両面焼きグリルはボタン一つで完結する
「グリルも無水で調理ができますし、ふっくら美味しく仕上がります」というのがnonさんの評価です。
切身・干物・姿焼きなどのオートメニューボタンが用意されていて、食材を入れてボタンを押すだけで自動調理が始まります。上下のバーナーから同時に加熱するため、途中でひっくり返す手間もありません。

さらに、上下で火力を個別に調整できる点もnonさんが気に入っているポイント。厚みのある魚と薄い干物では、最適な火力が違います。その微調整ができるのは、ワイドグリルならではの使い勝手です。
グリル庫内の奥行きは311mm・幅252mm・高さ62mmと広め。グラタン皿が入るサイズなので、魚焼き以外にも活用の幅が広がります。

水なしグリルは、庫内がカラッと高温になるのが特徴なんだ。従来の水ありタイプと違って水蒸気が発生しないから、魚の皮目がパリッと仕上がりやすい。後片付けも楽だし、毎日使いたくなる設計だよ
正直に話すデメリット
ごく稀に着火しないことがある
3年間使い続けて、nonさんが感じた不満はほとんどなかったそうです。ただ、ひとつだけ気になる点を挙げてくれました。
「ごく稀にガスの反応が悪く、火がつかないことがあります。その後、再度付け直すとすぐにつきます」
頻繁に起きるわけではなく、再点火すればすぐ解決するレベル。致命的な不具合ではありませんが、購入前に知っておいて損はない情報です。

着火しにくくなる原因のひとつが電池の消耗なんだ。このコンロは単1アルカリ乾電池2本で動いているんだけど、電池が弱ってくると点火が不安定になることがある。nonさんは3年で1〜2回しか交換していないというのは、かなり電池持ちが良い方だよ。着火が怪しくなってきたら、まず電池を疑ってみてね
グリルの付け直しに慣れが必要
グリルを洗った後の付け直しについて、nonさんからこんな声がありました。
「グリルを洗った後に付け直す際、少しはめづらいので、そこに慣れがいるかもしれません」

グリル本体は取り外して丸洗いできる設計になっています。掃除のしやすさというメリットの裏返しとして、付け直しに少しコツがいるということです。
ただ、nonさんも「慣れが必要」と表現しているように、慣れてしまえば問題ないレベルです。最初の数回で感覚をつかめば、それ以降は気にならなくなるはずです。

最初だけ戸惑うかもしれないけど、毎回やってれば自然と慣れるよね。グリルを丸洗いできる方がやっぱり嬉しいし、そこはトレードオフかな
設置時は2人以上で。奥行きの隙間にも注意

購入を検討している方に、ぜひ事前に知っておいてほしいことが2つあります。
重さについて
このコンロの本体重量は約16.95kg。一般的なガステーブルが7〜9kg前後であることを考えると、約2倍近い重さがあります。
nonさんも「女性だと少し重いので、乗せるのが大変」と話していました。設置時は必ず2人以上で作業することをおすすめします。


重さがある分、本体の安定感や剛性感はしっかりしているよ。「重い=頑丈」という側面もある。設置さえ済んでしまえば、毎日動かすものじゃないからね
奥行きの隙間について
設置後、コンロと壁の間に奥行き方向の隙間が生じる場合があります。nonさんはtowerのキッチン隙間収納で対応したそうです。

nonさんが実際に使っている隙間対策グッズはこちら。コンロ台と壁の隙間に合わせたサイズを選んでみてください。
設置前にコンロ台の奥行き寸法を確認しておくと安心です。このコンロの奥行きは49.6cmなので、コンロ台との差分をあらかじめ測っておきましょう。
設置前に確認しておくこと
- コンロ台の横幅(59.5cm以上あるか)
- コンロ台の奥行きとの差分(隙間対策が必要か)
- 壁の位置(右側に壁→左強火力のLモデルが正解)
- ガス種(都市ガス/プロパンガス)
ガス種の確認方法や、設置手順を詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。
初めてでも失敗しないガスコンロの選び方!ガスの種類・火力・設置方法のポイント
調理師ちゃーりーが読むスペック

4.2kWの火力は家庭用として何がすごいのか
ここからは、調理師目線でスペックを読み解いていきます。
nonさんが「強すぎるくらい」と表現していた左バーナーの火力、4.20kW。この数字が何を意味するのか、少し説明させてください。

家庭用ガスコンロの標準的な火力は2.5〜3.0kW前後です。このコンロの右バーナーが2.95kWなので、左バーナーの4.20kWは標準バーナーの約1.4倍の火力があることになります。
家庭用コンロの火力イメージ
- 標準バーナー:
約2.5〜3.0kW → 煮物・炒め物の基本火力 - 強火力バーナー(本機左):
4.20kW → 家庭用最強クラス - 業務用コンロ:
8〜12kW → プロの厨房レベル
業務用コンロと比べると数値上は見劣りしますが、家庭のキッチンで扱える火力としては十分すぎるレベルです。
強火力が料理に与える影響は大きく2つあります。
ひとつは「短時間で高温になること」。鍋に食材を入れたときに温度が下がりにくく、炒め物で水分が飛びやすくなります。もうひとつは「鍋全体への熱の回りが早いこと」。中華鍋のような大きな鍋でも、全体に均一に熱が入ります。
nonさんが「炒め物の仕上がりがとても良い」と言っていたのは、この火力があってこそです。


家庭で4kW超えの火力が出せるのは、正直うらやましいな。俺が修業してた頃は、家に帰っても火力が弱くて物足りなかったもんだ。強火でサッと仕上げる炒め物は、火力がすべてと言っても過言じゃない
せっかく火力の強いコンロがあるなら、中華鍋も一緒に見直してみませんか。強火力を最大限に活かせる道具の選び方をまとめています。
【完全ガイド】一生モノの相棒に!プロが教える中華鍋の選び方・種類・メンテナンス
温度調節機能は「揚げ物の勘」を機械に任せられる仕組み
温度調節機能の仕組みについて、もう少し掘り下げてみます。
このコンロにはSiセンサー(調理油過熱防止装置)が搭載されています。鍋底の温度をセンサーで検知し、設定温度を超えないように火力を自動で調整する仕組みです。

通常のSiセンサーは「油が約250℃になったら自動消火する」安全装置として機能します。このコンロの温度キープ機能は、そのセンサーを積極的に活用して指定した温度(140〜200℃・7段階)に油温を自動でキープしてくれます。
揚げ物で油の温度管理が難しい理由は、目で見ても正確な温度が分からないからです。菜箸を入れて泡の状態を確認する方法はありますが、それでも誤差が出ます。天ぷらなら170〜180℃、唐揚げなら160〜170℃が適温とされていますが、この数℃の差が仕上がりに影響します。
温度センサーがあれば、設定した温度でピピッとお知らせしてくれます。あとは食材を入れるだけ。「揚げ物の勘」を機械に任せられる、というのはそういう意味です。

高温炒め機能も見逃せないよ。通常のSiセンサーは安全のため約250℃で自動消火するんだけど、高温炒め機能をオンにすると約290℃まで火力を維持できる。強火でパッと仕上げたい炒め物には、この機能を使うのがおすすめ

温度をボタンで設定して、ピピッと鳴るまで待つだけなら私でもできそう!揚げ物って失敗するのが怖くて避けてたけど、これなら挑戦できそう
グリルの使い方をさらに広げたい方には、純正の深皿プレート「ラ・クックグラン」もおすすめです。グリルがオーブン代わりになり、石窯風の調理も楽しめます。PA-A66WCKをお使いの方はこちらが対応しています。
こんな人におすすめ
こここまで読んでいただいた方の中には「自分のキッチンに合うかどうか」がまだ判断できていない方もいると思います。最後に、このコンロが特に向いている人をまとめておきます。

逆に「グリルはほぼ使わない」「炒め物より煮込み料理メイン」という方には、少しオーバースペックかもしれない。そういう方は同じパロマのもう少し安いモデルも検討してみてね。

デザインも機能も妥協したくない人には、ピッタリなコンロだと思う!4万円台は決して安くないけど、3年使えてまだまだ現役なら納得できる気がする
まとめ
「インテリアに合う黒いコンロを探していたら、機能も想像以上だった」
nonさんが3年間使い続けて出した答えは、シンプルにそういうことだと思います。
デザインから入った買い物が、結果として料理まで変えてくれた。そんな体験談を、今回快く提供してくれたnonさんに感謝します。
PA-A64WCK-Lをひと言でまとめると
- 見た目:
オールブラックのガラストップで、キッチンに高級感が出る - 掃除:
フラットな天板は拭くだけで汚れが落ちる - 火力:
左4.20kWの強火力で炒め物・揚げ物が本格的に仕上がる - グリル:
水なし両面焼きでボタン一つ、ひっくり返す手間なし - 注意点:
約17kgと重いので設置は2人以上で
nonさんが使っているPA-A64WCK-Lの同シリーズ現行モデルはこちらです。基本的な使い心地はそのままに、細部が進化しています。ガス種と強火力の向きを確認してから選んでください。
3年経った今もnonさんの現役コンロとして活躍しているこのモデル。「買って良かった」という言葉が、何よりの答えだと思います。
購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
画像・アンケート提供:nonさん(リベシティ)

僕自身は使ったことがないコンロだけど、nonさんの3年間の体験談とスペックを照らし合わせると、「これは良いコンロだな」と素直に思えた。デザインと機能、どちらも妥協したくない方にはぜひ検討してほしい一台です
■ 本格中華を極める3つのロードマップ
ここまで読んでいただきありがとうございます!
あなたの「もっと上達したい」に合わせて、3つの道を用意しました。
①【🎓理論】失敗しない理屈を学びたい
②【😋実践】プロの味を今すぐ再現したい
③【🔪道具】形から入って、料理の質を底上げする





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